第6の習慣 シナジーを創り出す ≪7つの習慣≫


【個別のものを合わせてより大きな成果を得る】

 

シナジーの本質は、「違いを尊重すること」にある。

そして、今まで存在しなかった新しいものを生み出す。

 

だが、多くの人が、自分とは違うものには否定的になりがちだ。

年齢や職業が違うだけで、コミュニケーションをあきらめる。

異性や同僚とうまく行かないと、相手の間違いのせいにする。

その他、育った環境、文化など、挙げればきりがない。

 

自分の考え方やっ限界を認め、相手の長所から学ぶ。

こんかふうに相手との「違い」を尊重するようにしよう。

 

【シナジーの効果は妥協よりもはるかに大きい】

 

人との相違点に価値を見出さない人がとりがちなのが、「妥協」だ。

妥協では、個々の力の和よりも小さな結果しか得られない。

図のAさんとBさんが共同作業を行うイメージ。

上が妥協を示したものだ。

重なり合う部分の大きさは最大でも1+1=2。

普通はそれよりはるかに小さいことが多い。

 

一方、その下は、シナジーを示したもの。

2つの三角形の里側の辺を伸ばしていくと、新しく大きな三角形が出来る。

2人が能力をそれぞれ発揮しあうことで、大きな成果が生まれるのだ。

シナジーが起こると、当初の三角形にはなかった部分が生み出される。

これが第3の案。

創造的でお互いに大きなメリットをもたらす効果がある。



【第3の案を生むのには忍耐がいる】

 

シナジー的コミュニケーションでは、「第3の案」が生まれる。

第3の案とは、どちらも当初は考えていなかった案のこと。

双方が得をするWin-Winの関係だ。

 

とはいえ、シナジー的コミュニケーションを実践するのは難しいと感じる人もいるだろう。

他人の批判ばかりする同僚。

強引に意見を押し付けてくる上司。

自己主張ばかりする友人。

そんな相手の相違点を尊重する気持ちになどなれない。

共感するのは無理、と考えてしまうからだ。

 

しかしだからと言って、妥協を選ぶのは危険だ。

相手の無神経さ、愛情のなさを認めたことになり、後の争いの種になる。

たとえどんなに相手と衝突することになっても、自分は自分の原則を守る。

自分の人生をどう生きるかは、自分の問題だ。

どんな相手に対しても違いを尊重してシナジーを創り出せる。

そう信じて、根気よく人と接するからこそ、第3案に到達できるのだ。